○○様

  私が壊れ始めているのを感じます。 私、とは誰?
  私の歓びは、私にとっての最大の幸せは、壊れることではないでしょうか。私は壊れたいのです。
  粉々になってなくなってしまうまで破壊し尽くされたいのです。
  破壊し尽くされてあなたの歓びとなれるなら、私はそれ以上に何を望むことがありましょうか。あなたが歓びに溢れ、完全に満たされるのを見届けたなら、私と名の付くあらゆるものが永遠に消え去ってしまったとしても何の悔いもありません。
  でも、もしもあなたが満たされてもなお、私が存在することを望んでくれるなら、私の存在を必要としてくれるのなら、破壊し尽くされた後も、私は何としてでもあなたのそばにとどまろうとすることでしょう。それがたとえ私にとって耐え難いほどの苦しみであるとしても。そんなふうに永遠にあなたに私を捧げ続けることができたらどれほど幸せでしょうか!
  けれどももしもあなたが私を破壊し尽くすのを少しでもためらったら・・・私はきっとあなたのそばにとどまることができないでしょう。
     

                 12月12日     今日子

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