Date: Thu, 08 Nov 2001 23:02:41 +0900
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Subject: 落馬!

 馬に乗るのは私にとって単なる楽しみ以上の意味があると思います。当然のことながら、いつもある程度の危険が伴うので、注意力とか、勇気とか、いろいろなことが要求されます。特に、恐怖を感じたときに、それを避けようとして緊張すると体が硬くなり、バランスを崩しやすくなって、却って危険になります。恐怖を感じたときにこそ、むしろリラックスして敢えてその恐怖の中に入って行かなければならないことが、一番大切な学びだと言えるかもしれません。

 馬の中にもいろいろな気性の馬がいて、いつ乗っても乗りやすい馬もいれば、機嫌が悪いと突っ走られたり、反抗されたりする馬もいます。
 以前はやはり乗りにくい馬には乗りたくなかったし、乗るときは緊張したりしたものでしたが、モンゴル人の留学生を馬に乗せてみてから、少し考えが変わりました。彼を乗せた馬は、実に楽しそうに、いきいきと走っていたのです。私は人が乗った馬がそんなに楽しそうに走るのをそれまで見たことがありませんでした。

 私は、馬は食べさせてもらう代わりに仕方なく人を乗せているように思い込んでいたのでした。でも、そのとき急に思ったのです。馬は本当は人を乗せて走るのが楽しいのではないか。人が本当に馬を信頼し、馬と一緒に楽しく走る気になれば、馬も楽しく走れるのではないか、と。
 それから、どんな馬に乗るときも馬と一緒に楽しもうと思うようになりました。そうしたら、不思議なことに恐怖を感じなくなり、よりリラックスすることができるようになりました。すると馬も乗せ心地がいいらしく、いつもカリカリして突っ走っていた馬も、ゆったりと走るようになりました。それで私は乗馬の極意に達したか、と思っていたのですが・・・

 今日乗った馬は、違いました。途中まではとても快調に、走っていたのに、あるとき突然、本当に突然跳ね出して、振り落とされ、腰をしたたか打ってしまいました。とても気まぐれな馬で、突然人を振り落としたりするのだそうです。どうも人をいじめるのが好きで、わざと意地悪をしているとしか思えません。私は興奮したり、反抗したりする馬は上手に御すことができるようになったのですが、こんな馬は全く乗りこなせないということが、「痛い」ほどよくわかりました。きっといつまで経っても乗りこなせるようにはならないでしょう。(あなたがそばにいなければ・・?)

あ痛たたたた・・・・(明日はもっと腫れるかな?)

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