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学生の皆さんへ

人が安定した地位や生活を求めてしまうのは仕方のないことである。何よりもその方が気楽だし、気苦労がなくて済む。もしも、今の世の中で「常識的」とされていることを一生懸命やっていさえすれば、一生安定した生活が保証されるのであれば、そのように生きている人を非難することはできないし、敢えて冒険へと駆り立てる必要性もない。

私とて、もしも一生安定した生活が保証されていて、安穏に暮らせるのであれば、決してこんな生き方はしなかったに違いない。どこかの田舎にひっそりと引っ込んで、特に目立つこともなく、人に非難されることもなく、のんびりと生きる道を選んだことだろう。

 

けれどもそうは行かないのが今という時代だ。これからは「安定した生活」を求めれば求めるほど、人は余計に不安になる。なぜなら、何一つあなたに確実で安全な未来を保証してはくれないからだ。神も、宗教も、政府も、学校も、学者も、医者も、保険会社すらも!加入者を必死になって増やそうとしている保険会社の広告を見れば、彼らの論理が、加入者が増え続けない限り成り立たないのは明らかだろう。だから加入者獲得のために莫大な金をつぎ込んで次々と広告を打つ。けれどもそれがいつか破綻するのは目に見えている。人々が求めている安全とは、まさにそのようなものだ。外部からの視線や侵入者を恐れて、どんどん塀を高くしている家のようなもの。その家の住人は塀をいくら高くしても安心することができない。そのうちに塀が高くなりすぎて、暖かい陽の光さえ入らなくなる。

冒険的な人生を推奨しようとすると、よく「現実を見ろ」とか「非現実的」だとか言う人がいるが、本当に非現実的なのは「常識的な守りの世界」のほうだ。何一つ確実でない「将来の保証」にしがみついているだけなのだから。人々の不安を煽り、「こうすれば安心ですよ。」と言ってさまざまな物や知識を売り込もうとする人々には決して惑わされないように。そこに不安がある限り、問題は決して解消されないのだから。むしろそれらの人々や物や知識に隷属してしまうだけである。

自分の中に「恐怖」がある限り、必ず力のある他者への依存を引き起こし、彼らに支配されるようになる。彼らは「恐怖」をちらつかせてあなたに隷属を強いる。結局あなたの不安は何一つ解消されないばかりか、精神の自由すら奪われてしまう。それこそがまさに不幸な人生の始まりだ。ではどうしたらいいのか。

解決策はただ一つ。あなたの中の「恐怖」を直視すること。それだけだ。覚悟を決めて「恐怖」直視したときに、あなたは新たな扉を開く。自分の足で立ち、本当の自由を獲得する。不安をスリルに変え、大波を楽しむことができるサーファーのような「冒険的な人生」が始まるのだ。

それでも今はまだ安定した生活を追求したいと言うのなら、そうすればいい。いつかは必ず追いつめられ、行き詰まるのときが来るのだから。そのときにこの言葉を思い出してくれればいい。

人というのは元来冒険好きな生き物なのだ。ただそのことを忘れてしまっているだけだ。

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